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2018/10/04

初秋



朝6時、家を出ると空気が冷んやりしていて驚く。いよいよ秋も本番か。そしてテクテク駅までの道すがら、そういえば近所の市民農園はどうなってるだろう……少しまわり道して久々のぞいてみることに。


近づくと土の匂いがしてくる。明け方はまだ夜気が残っていて湿気が多いからだろう。やれやれ、どうやら嗅覚はまだ大丈夫そうだ。思えば子供の頃は田舎でまだ舗装なんてのは一切なくてまわりは土ばかり。そのおかげかもしれない、いまだにその感覚が体に染み着いてくれているらしい。


そう考えてみると、こうした環境がこんな都会のどまんなかにまだ僅かでもあってくれるというのは、やっぱり有難く嬉しいものだ。忘れがちな土と緑、黙ってればどんどんかけ離れていくところをなんとかこうして辛うじて引き戻してくれる。それもこれも郊外ならではのこと、都心に近ければ近いほどそんな隙間は許してくれない。



ぶらぶら畑のまわりを巡ってみると、それでもさすが真夏に比べると緑量は減っているようだ。ただ、そんななか可愛らしい茄子をみつけた。これは小茄子か。そろそろ最後かもしれない。塩揉みして朝飯にでもしたらサッパリしてさぞ……あたりを見まわす、誰もいない(笑)……いやいや、それでも手を伸ばすまでの勇気はなかった。


あれ?これはどうやら子供の頃と違って知らぬまに理性が身についてしまったらしいぞ……なんてことをつらつら思い出しながら次は公園の横を通る。お!今度はなにやら元気な歌が聴こえてきた。すると、あ!あちこちから小走りにお年寄りが集まってくる……そうか、ちょうど6時半、ラジオ体操だ。


見渡してみるとあれ?子供は誰もいない。そういえば夏休みも終わってもう学校も始まっている。そうか、子供たち、朝は慌ただしくてこんなところに来てるヒマなどないのだな……するとラジオのまわりに10人ほどの輪、お年寄りたちだけで始まった。おいっち!にぃ!



少しだけ見てその場を離れる。……すると、そうか待てよ、このお爺ちゃんお婆ちゃんたちだって、今はこうでもやっぱりキャアキャアやんちゃな時はあったんだよな、……であれば畑からはいったい何をかすめて逃げたんだろうな、……その時追いかけてきたのはその頃のお爺さんお婆さんってことにでもなるんだべかな……なんてことをまた勝手にあれこれ思い浮かべながらニヤニヤ歩いていたら、あれま、あっというまに駅に到着。そうか…秋は物想いに耽る季節、なるほど…どうやら本当らしい。


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